【お知らせ】キタサンショウウオ生息地の開発防げ 太陽光発電急増の釧路湿原「保護地」拡大へ

NPO法人環境把握推進ネットワークPEG(釧路市)が、絶滅危惧種キタサンショウウオの生息地となっている釧路湿原国立公園周辺の土地計約1400平方メートルを取得し、保護する活動に取り組んでいる。周辺では太陽光発電所の建設が相次いでおり、土地購入に向けて寄付金を募って保護地を広げる考えだ。   PEGは主にキタサンショウウオの生態を研究する目的で、2007年に設立された。釧路湿原の野生生物を研究する照井滋晴さん(40)が代表を務めている。  
調査を続けている湿原では、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)が始まった12年以降、太陽光発電所の建設が急増。現地でキタサンショウウオの生息を確認した北園地区と愛国地区の湿地でも、太陽光発電所が建設された。PEGは周辺への太陽光発電所の拡大を懸念し、両地区に残された生息地で今年3月に売りに出されていた600平方メートルと、776平方メートルの土地を計約130万円で購入。開発を防ぐ「保護地」とした。市は相次ぐ開発に歯止めをかけるため、今夏にも太陽光発電所の建設を規制するガイドラインを策定する。照井さんは「ガイドラインには法的拘束力がないため、どれほどの効果を発揮するかは分からない。生息地での建設を確実に止める手段として、保護地化を進めたい」と話す。   今後は、1988年発足で、寄付金などで釧路湿原の土地を購入し、保護・管理しているNPO法人「トラストサルン釧路」と連携し、情報共有や保護地の拡大で協力する方針。トラストサルン釧路の松本文雄理事(59)は「湿原の保全に向け、互いの強みを生かしたい」としている。  
両法人への寄付や土地の売却についての問い合わせはトラストサルン釧路、電話0154・44・5022へ。(松井崇)

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