【お知らせ】釧路湿原国立公園(釧路市)がゼロカーボンパークに登録されました

釧路湿原国立公園は、北海道東部に位置する釧路川とその支流を抱く日本最大の湿原及びそれを取り囲む丘陵地からなる国立公園です。特別天然記念物であるタンチョウをはじめとした貴重な野生動植物の生息地となっており、1980年には日本で最初のラムサール条約登録湿地となりました。
現在は多様な主体によって、豊かな湿原環境の保全再生に向けた自然再生事業が進められているほか、釧路川を下るカヌーツアーや湿原内の木道の散策等、釧路湿原ならではのエコツアーが行われるなどしています。

釧路市は、令和3年2月にゼロカーボンシティを宣言し、脱炭素化やプラスチックゴミの削減に積極的に取り組んでいるところですが、釧路市からの申し出により、令和4年7月14日付けで釧路湿原国立公園をゼロカーボンパークとして登録しました。

釧路湿原国立公園(釧路市)のゼロカーボンパーク登録(PDF:289KB)

[釧路湿原国立公園(釧路市)ゼロカーボンパークの取組の概要]
(1)炭素吸収源としての湿原及び森林の保全・再生の推進
①市民と民間企業との連携による「都市型森林再生事業」の実施
国立公園内で育成した地域産種苗の植樹を、市街地における温室効果ガスの排出量が多い企業等の敷地において地域住民や企業と共同で実施する「都市型森林再生事業」を実施。
②釧路湿原自然再生事業を通じた湿原の保全再生
自然再生事業における普及啓発の取り組みであるワンダグリンダ・プロジェクト(釧路湿原自然再生協議会)と連携し、湿原の持つ炭素吸収効果等について積極的に発信。
(2)リサイクルを通じた脱炭素社会の推進
①「ボトル to ボトル」リサイクルの推進
使用済みペットボトルから新たなペットボトルに再生するリサイクル(ボトルtoボトル)に取り組み、石油由来原料の使用削減を進めるとともに、高いリサイクル率を目指し、市内の観光関連施設・宿泊施設等へも協力を広げるなど、地域全体での取り組みを推進。
②マイボトルの利用推進によるプラスチックごみの削減
利用拠点施設である釧路市湿原展望台を中心に、釧路湿原の地下水を活用したマイボト ルへの無償給水を推進することにより、プラスチックごみを削減。
(3)サステナブルな観光地づくりの推進
①収益還元型のツーリズムの提供
自然再生事業の一環として実施されている達古武湖でのヒシの刈り取りに注目し、一般観光客等の再生事業への参加と合わせ、収益の一部を環境保全に活用するサステナブルなツーリズムの提供を民間と連携して進めていく。
(4)COOL CHOICEを旗印とした取組の普及啓発
①ゼロカーボンパーク普及キャンペーン事業
釧路市では、「ゼロカーボンパーク普及キャンペーン事業」として、地元のガイド団体等と連携し、釧路湿原展望台を中心に自然観察会等を実施するとともに、釧路湿原と脱炭素の関係やゼロカーボンの取組を紹介するパネル展を市内各所にて開催する。また、ガイドによる解説や展示、SNSによる発信などを観光客をはじめ、広く一般市民に向けた周知キャンペーンを展開することにより、一人ひとりの温暖化防止に向けた行動へとつなげていく。
②「食を通じたサステナブルな観光」の普及啓発
釧路市湿原展望台のレストランにおいて、湿原生態系の維持のために不可欠なエゾシカ捕獲事業で捕獲されたエゾシカを活用したメニューを提供することで、広い層に向けて地産地消や自然環境保全など「食を通じたサステナブルな観光」の普及啓発を進める。

[問い合わせ先] 環境省釧路自然環境事務所 国立公園課(担当:柳川) TEL:0154-32-7500

☆詳しくはこちらをご覧ください↓
https://hokkaido.env.go.jp/kushiro/press_00007.html

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